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Voice / インタビュー

DI窓を核にマンション、戸建住宅のリノベーション
換気や断熱、気密性能向上へ
株式会社土屋ホームトピア 技術研究所 技術相談役 山本哲也

三協アルミと東京大学がDI窓について共同研究を始めた2012年から研究開発に参加してきた土屋ホームトピア。最初の住宅実験は、北海道にある同社の実験棟で行われました。5年ほど前からDI窓をマンション・戸建リフォームに導入し実績をあげ、現在、戸建新築にも施工を進めています。株式会社土屋ホームトピア 技術研究所 山本哲也技術相談役にDI窓の特長や効果をうかがいました。

換気不良で健康障害も

マンションや住宅について、お客さまから相談が多いのは何ですか。

山本 北海道から九州まで、国内のマンションや戸建住宅に関して、お客さまの悩みとして圧倒的に多いのが結露やカビの問題です。「結露の拭き取りや掃除が毎日の仕事になっていて大変」という声をよくお聞きします。
 窓・壁の断熱不足によって熱の出入りが大きく、窓に結露が発生し、壁の表面や壁内部にはカビが繁殖します。木造住宅では、壁内結露によって木材の腐朽・断熱材の劣化、シロアリ被害も見られます。また、換気不良によって、湿気・臭いのこもりや、カビの胞子・花粉、ウイルスの浮遊が起こり、健康障害、たとえばアレルギー性疾患やウイルス感染症、シックハウス症候群につながることも懸念されます。特にコロナ禍のいま、換気は大変重要ですね。

株式会社土屋ホームトピア 技術研究所 技術相談役 山本哲也

窓・壁の断熱・気密、住まい全体の換気を

どうやって結露を解決しますか

山本 基本的には、室外と室内の温度差や換気の状態が大きく関わっています。たとえば、室内の温度が20℃、湿度60%のとき、外気温によって窓・壁面が12℃以下に下がると、室内で水滴が発生します。つまり暖かい側、室内側で、熱が伝わりやすい窓ガラスや断熱不良の壁などに結露水が付くわけです。
 結露を抑えるには、給気口から新鮮な外気を取り入れ、排気口から排出するなど常に快適な空気環境を保ち、湿気をため込まないことや、窓・壁の断熱・気密がポイントです。そこで、お客さまにDI窓や高気密、高断熱を採用した最高グレードのリフォームを提案しています。

新鮮な外気を導入しながら熱交換

DI窓の構造をお聞きします。

山本 DI窓はサッシ窓枠にある通気部分から新鮮な外気を導入し、窓から逃げる熱を熱交換換気のような機能で室内に引き戻す、窓と熱交換換気機能を一体化した窓システムです。具体的には2重窓の外窓と内窓の間に整流板があり、冬場だと屋外からの冷たい外気が整流板にぶつかって外窓側に沿って下降し、整流板の内窓側に沿って暖められながら上昇して室内に入る仕組みです。自然の熱交換を窓の内部で行っています。
 構造や躯体を変えられないマンションで、窓の交換だけで住宅性能を高めます。マンション、戸建住宅ともにすべての窓をDI窓にリフォームすると、既存のサッシと比べ、熱損失を最大1/4に抑えられます。また、換気に関する効果としては、外気温が2℃で、室温が20℃の場合、自然換気だと2℃の外気がそのまま室内に入ってきますが、DI窓は外気2℃の新鮮な空気に室内の熱を加えて、14℃で室内へ取り込みます。北海道では、冬の外気温がマイナス10℃くらいになることがありますが、室温が20℃くらいとすると、温度差は30℃。DI窓は、10℃で室内へ取り込みます。温度差があればあるほど、DI窓の特長が顕著に感じられます。近年温暖化の影響からか、本州で夏場に40℃前後まで気温が上昇することがあります。1日の温度差は大きく、ここでも熱をやわらげるDI窓が作り出す心地よさを体感できることでしょう。

株式会社土屋ホームトピア 技術研究所 技術相談役 山本哲也

リフォームされた方々の声

DI窓の効果やお客さまからの声、反響をお聞きします。

山本 暖冷房効果を改善し、光熱費の削減につながります。お客さまからは「夏も冬もエアコンをつける頻度が少なくなりました」、「リフォーム前はエアコン2台を稼働させていましたが、1台で賄えるようになり、わが家では電気代が前年より36%ほど節約できています」などの声をお聞きしています。
 また、冬暖かく、夏涼しい快適な住まいを実現させます。「各部屋や窓際の温度差がなくなった」、「結露の拭き取りがなくなり、掃除がラクになった」、「リフォーム後、足元が暖かくなり、友人から“床暖房をいれているの?”と聞かれ、断熱効果を実感した」などの声が届いています。
 そして、室内の空気循環が改善され、健康増進効果が期待できます。「窓を閉めたまま換気ができるので、留守中も空気がこもりません」、「湿気を感じず、新鮮な空気が部屋中を通っています」、「換気効果でペットの臭いが気にならなくなりました」などの声があります。

株式会社土屋ホームトピア 技術研究所 技術相談役 山本哲也

現地見学会で「性能向上リフォーム」提案

室内の空気環境が変わると聞いても、DI窓を実際に施工し、完成してみないとその性能があまり実感できないかもしれませんね。

山本 マンションリフォームを考えている方は、DI窓にとても関心を持っていただけます。ただ一方で「どんなことをしても結露やカビは解消できない」と諦めている方も多い。たしかに空気環境は目に見えず、体験もしづらいから。空気が汚染されているといわれても分かりにくいですね。でも結露、カビは目に見え、寒さ・暑さは感じることができます。
 そこで結露やカビなどの問題解決のためのリフォーム現地見学会やセミナーを現場で開催し、DI窓を採用した「性能向上リフォーム」を提案しています。実際にリフォームして暮らしていらっしゃるお客さまは、リフォーム前後の変化を一番体感されておられます。全国各地で開催している見学会で、その喜びの声を直接お聞きすることができます。DI窓に関心がある方はぜひご参加ください。お待ちしております。

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